Sleep tight

ステエションズ vo,gt

2020.05.28

ブログに書こうと思ってiPhoneに書き溜めたメモが割とある。日々感じる些細なことは忘れてしまいがちで、でも大事だから文章にすれば少しは記憶に留めておけるような気がした。一時間半くらい四十度のお湯で半身浴をしたあとの肌は本物のスポンジみたいで、化粧水を塗るときに毛穴に染み込む音がすること。母の残業が長引いて夕飯がお弁当になる日は必ず一緒にポテトも買ってきてくれていること。星野源さんはエッセイに好きなことを続けていたらそれが仕事になった、と書いていたけれどひねくれた自分は全ての人間がそうはなれないよなあ、と思ったりしたこと。このメモを書いたときのわたしは相当ネガティブだったんだと思う。エッセイには自分で営業をして雑誌のコラムの仕事を貰ったと書かれていた。自ら動くことと書き続けることをどれだけ継続したんだろう。緊急事態宣言発令直後、外出できないことにストレスを感じ早く働きたいとさえ思うひともいるほどだったのが、解除された今、テレワークや昼夜逆転の生活、いつもよりゆったり食べる朝ごはん、普段は手をつけていなかったことに取り掛かれる時間がなくなることに辛さを感じているひとが多いような気がすること。そのうち毎日外に出ることにも働くことにも慣れてゆく。にんげんの順応力は凄いなと思う。

何日か前の平日。雨が降っていた。気に入っている白いTシャツに何故か羽虫が死ぬほどついて、払うつもりが一匹殺してしまいTシャツに死骸の痕がついた。申し訳ないと思いつつも洗濯で痕が落ちるかどうかを考えている。残酷だなあ、と思いながらスーパーに入った。野菜って何でこんなに高いんだろう、さつま芋が普段より百円は高かったがどうしても食べたかったので買った。にんにくチューブと黒胡椒、鶏肉、胡麻油。自炊の回数が多くなって自然と調味料の消費が早くなる。自分のためにつくるご飯は写真映えするものでもないし、洗い物を減らしたいが為にパスタを湯切りしたあともう一度鍋に戻して味付けするぐらいには雑だ。それでも味は変わらないし生きていければいいかと思った。良くないかも知れないけど。駐輪場で抱っこされた赤ちゃんと目が合った。くりくりした目が可愛らしくて思わず笑いかけてしまった。家の前の雑草がいつの間にか育って綿毛をつけている。調べてみるとタンポポに似た雑草は幾つか種類があるらしい。初めて知った。伸びた茎は立派で、雑草なんて名前にしなくてもいいのになあと思った。