Sleep tight

ステエションズ vo,gt

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020.12.17

良い眠りを願うということは、最愛だとおもう。どうかいつまでも隣で、保温を切った湯のようなぬるさで、いつも、いつでも、いつまでも、健やかに眠って居て欲しい。小さめの音量でサカナクションを聴く。あさもよるもきっと同じで、湯がわたしの皮膚をつた…

2020.09.28

シャッフル再生したApple MusicからKing Gnuの小さな惑星が流れてきた。飛行船が好きで入れたアルバムだった。過去にちらっとみたMステでの彼らはメンバー個人個人がKing Gnuというひとつのものに成っているようで、向かい合っての演奏はテレビではあまり観…

2020.09.06

照らされた水の粒がタイルを打つ。きらきらと光りながら排水溝へと流れてゆく湯を見て誰かと行った海の波打ち際を思い出した。光はわたしの目を奪ってゆく。落ちるシャンプーの泡がしゃぼん玉のようだ。侵略した波がわたしの足場を奪うかのように引く。ぞぞ…

2020.08.31

君はもっと部屋の掃除をした方が良い。洗い物は極力溜めずに、食べ終わって直ぐ洗うのが億劫なときは流しまで持って行って食器に水を張っておいた方が次に自分が洗うときに楽だ。髪が濡れたままの状態で出発するくらいなら朝はもう少し余裕を持って起きた方…

2020.08.25

天上の蜘蛛を見ていた。軽快に、器用に、細かい足を休み無く動かしていてわたしより歩くのが上手な気がする。わたしは、わたしの知らないわたしを演じていたような気分だった。汗のせいではねた後ろ髪を直す元気も無い。起きてから何も食べていないので当然…

2020.07.24

吉田一郎不可触世界を聴いている。レールの音にボーカルが掻き消されるけれど、音量は上げ過ぎちゃ駄目だって。銀色のネックレスがゆらゆら揺れていた。わたしでさえも知らなかったわたしを多分誰も知らない。珈琲が好きだったけれど今はそんなに飲みたくな…

2020.07.20

酔っ払ってしまうと右目で物を見れなくなる、これは病気なのだけれど。右目を瞑って物を見る。まあまあ普通に、通常と同様に見れてしまう。わたしの世界もこんな感じなのかも。いつもわたしが両目で見ている世界はいまわたしが片目で見ている世界で事足りる…

2020.07.05

何を書こうとしていたのか思い出せない。携帯が傍に無いときに限ってわたしは頭の中で色んなことを考えたり思い付いたりする。新しいメロディ、ブログに書き留めていたい思考、よくわからない歌詞など。高確率で風呂場の中で考えたことを忘れる。あまりにも…

2020.06.27

孤独で在ればいいと思う。わたしも貴方も、彼女も。 透明なひと。人一倍繊細で可愛く、人間らしい彼女の日記は茶目で、奇麗で、しかし常に悩み続けており、孤独で、不安定だった。「他者を通じてしか自己を知ることができぬ。他者の中でしか存在できぬ、他所…

2020.06.22

鳩の死骸を見た。思わず二度見してそれから目を伏せた。車から逃げ遅れたのだろうか、あまりまじまじと見てはいないけれど何だか泣きそうになった。死というものにひとは惹き付けられる。生きているにんげんは誰も体験したことが無いからなのか、単なる怖い…

2020.06.21

授業の一環でボーカルを頼まれた。自分ではあまり作らないメロディーと、聴き慣れないコードの歌だった。音源提出日の数日前に突然歌詞を丸投げされて若干殺意が沸きながらもiPhoneのメモ帳に詞を書いた。音源に歌入れをしたのは締切当日の朝八時頃だったと…

2020.06.13

桃色のパニエに飛んだ泥。十九歳。グリーンラベル350ml。うつくしい朝。化粧直しをする女。捨てられたペットボトル。この世で一番美味しいんじゃないかと思ったなか卯の親子丼。銘柄が分からなかった煙草。もう戻らない日々。ぼくたちの音楽。ハヌマーンの音…

2020.06.05

母がへんなビブラート混じりにSWEET MEMORIESを歌っている。ドライヤーをしているのに聞こえる。わたしが仕事で歌っていた配信を聴いたらしい。ギター教室とドラム教室の合同発表会、生徒さんの演奏する曲のサポートボーカルという仕事で、凄く新鮮な現場だ…

2020.05.29

レコーディングが終わった。久しぶりの京都は割に賑やかで、ノースリーブのワンピース一枚で歩いているひとが居るぐらいには暑い。someno kyotoのスタッフさん達は今夜の竹原ピストルさんのライブ配信に向けて、忙しそうに動いていた。見たことない機材が増…

2020.05.28

ブログに書こうと思ってiPhoneに書き溜めたメモが割とある。日々感じる些細なことは忘れてしまいがちで、でも大事だから文章にすれば少しは記憶に留めておけるような気がした。一時間半くらい四十度のお湯で半身浴をしたあとの肌は本物のスポンジみたいで、…

2020.05.27

三番線、誰も居ないホーム、電車を待っている。「三番線、ホーム」というよく聞く単語、絶妙にダサくて何だか愛おしい。200mlも入らないくらいの空になったペットボトルがカラカラと泣いていた。誰も居ない場所でいい感じに風が吹いていて、それがリハーサル終…

2020.05.17

早朝。酔っている。晩を食べたあとから飲んでいるのでそんなに回らないだろうと思って飲んだロング缶は後半からだんだん酔ってきた。ローソンの店員さんがとても丁寧に会計をしてくれて夜中に酒を買いに来ているのが申し訳ない気持ちになった。鴉が鳴いてい…

2020.05.12

身支度をする母の物音で起きた。付けすぎたチークがすこし浮いている。起きたわたしに気付くと鞄から写真を渡された。97年のものでテーマパークで撮ったもの、ホテルのオブジェと撮ったもの、喫茶店で撮ったものの3枚。20代の母は輪郭や身体がすらっとしてい…

2020.05.11

弟が11日に地震が来ると騒いでいた。ツイッターやYouTubeでも話題に挙げられているそうだ。ひとは無意識に未来のはなしをする。その未来が何事もなくやってくることを知っているように暮らす。いまこの瞬間みんな死んでしまうようなことが起きるかも知れない…

2020.05.10

蛇口から漏れ出る湯を見ていた。なかなか止まない。何年か前から父が水周りを弄りだしてからというもの、不調続きだ。水周りは素人が弄るもんじゃない、と母がしかめっ面で言っていたのを覚えている。この前はとうとうキッチンの水道管かどこかから水が漏れ…

2020.04.29

いつの間にか朝になっていた。エスエヌエスを見るよりかは顔も名前も知らないにんげんひとりひとりの文章を読んだり、じぶんの好きなにんげんの文章を読んだりしている。小説も読む。Agefactoryの新譜が解禁されていて、それを聴きながらドラムの増子さんの…

2020.04.27

数年前までの春は綺麗な桜を見るたびに切なかった。散る前から散るときのことを思って儚いなあと悲しくなる。春特有のしんぴんの匂いを感じるたび、ひやっとした校舎の壁に触ったときのようにいつもどぎまぎした。今年は花見は出来なかった。まだ自粛要請が…

2020.04.18

オレンジのひかりが揺れていた。カーテンの隙間から見えるそれは向かいの家の街灯で、常夜灯のようないろをしていた。今日は一日中雨らしい。予報通りに深夜から雨が降っている。風の音も聞こえるから外はすこし寒いのかもしれない。街がひっそりと息をする…