Sleep tight

ステエションズ vo,gt

2020.04.18

オレンジのひかりが揺れていた。カーテンの隙間から見えるそれは向かいの家の街灯で、常夜灯のようないろをしていた。今日は一日中雨らしい。予報通りに深夜から雨が降っている。風の音も聞こえるから外はすこし寒いのかもしれない。街がひっそりと息をする四月。陽に透ける花びらも、ひかる毛先も、行くひとが落とす影も、見れないまま春を過ごしている。窓から差す日光を浴びるのが気持ち良くてわざとひかりが当たる場所に座る。日焼け止めを塗りたいが家にないので買いに行かないといけない。

現状に不安が無いと言えば嘘になるが、この春はわりと健やかな生活をしている。さつま芋にハマって毎朝レンジでふかし芋を作成したり、白湯をゆっくり飲んだり、昼は適当に自炊をしてみたりする。流行りのオンライン飲み会もした。調子に乗って酷い二日酔いになった。色んなにんげんの文章が見たくてフォローしている方々のブログやインスタグラムの文章を読んで回ったり、自室の本を読み直したりした。文を書くことを仕事としているひとでなくても、自身や生活と対峙しているひとや日常を愛しているひとが書くことばがすごく好きだ。星野源さんの受け売りだが、生活をおもしろがることが日々にとってとても大事で、それが出来るのも一種の才能だなと思った。

先日、近くのスーパーで久しく会っていなかった同級生に会った。当時から色の白い美人な子だったがあの頃より更に綺麗になっていた。カラコンを入れているのか、白目の面積が狭くてすこしこわかった。わたしはマスクをしていたが直ぐ気付いてくれて他愛の無い会話をした。当時は呼び捨てで呼ばれていた名前はちゃん付けになっていて、そのよそよそしさがなんだか愛しかった。金額を言うときだけ接客っぽい高いこえに変わるのが彼女らしいなと思う。ほんの少しでも外のくうきに触れる時間があるだけで家で過ごす心持ちが全然違う。息が詰まったら散歩しよう。次いでに桜が見れたらとても良い。