Sleep tight

ステエションズ vo,gt

2022.01.28

殺してやりたいと思うことがある。もちろんほんとうにひとを殺したい訳ではない。誰しにもある衝動というかたぶん若さ特有の何か。うるせえ黙れ!みたいな。全員殺したい、ぶっ刺したい、という気持ちを心臓の隅っこの奥の奥の方に内在させたまま何年間も生きている。もしもわたしがこの先四十歳や五十歳を迎えられたとしても、いまのわたしの気持ちを否定したり恥ずかしがったりはしていないような気がするけれどどうなんだろう!分からない。何十年後かにはじぶんから消えてしまう気持ちなのかもしれないと思うと不思議だ。たぶんこれまでも知らず知らずのうちに色んなものを手放している。ぜんぶ残しておきたい。無限に思える未来は急に真顔になったのではなく、最初から真顔のままだ。またねではなくさようならを言いたいのに、いざ言う瞬間になるともう会えない気がして言い淀む。魔法がもしあるとするならそれは壺の底にこびりつくものだと思う。誰にもなりたくない。誰にも何にもならない。